RX-8はとにかく楽しいクルマだ
これを否定する人はいないだろう
ロータリー特有の吹け上がり、軽快なハンドリング、そして操る実感──これらは他のどの車にも代えがたい。
だからこそ、この楽しさをもっと多くの人に、そして永く味わってほしいと思っている
そのために必要なのは、日常の速度域でできる小さな積み重ねと、クルマを労わるメンテナンス、そして「どう乗るか」という意識に尽きるのではないだろうか
普段の50km/hで磨ける走り──荷重移動とトラクション
RX-8は50:50の重量配分を持つFR
だからこそ、荷重移動とトラクションの扱いが走りの質を決めると思っている
ブレーキングでフロントを沈め、ステアリングを切ると自然にノーズが入る
そこからアクセルを親指でじわりと踏み込む──するとリアに荷重が移り、トラクションが後輪に徐々に伝わっていく
FRならではの「後ろ足で蹴り出す」感覚だ
これらはサーキットに行かなくても、制限速度50km/hの公道で十分に感じられる
交差点を曲がる、合流で加速する、ただそれだけでも荷重の移ろいを掴むことができる
さらに首都高──制限速度は60km/hだが──でも同じだ。
ひらりひらりとラインを選び、蝶のように舞うRX-8の軽快さを味わうことができる
こうした技術を普段から積み重ねていくことで、日常の走りそのものが質の高いもの、豊かになっていくのではないかと思っている
ロータリーの回転域を味わう
RENESIS 13B-MSPは回転数によって性格を変える
3000rpm前後:街乗りを支える落ち着いたゾーン。
6750rpm:吸気音とともに解放感が訪れる瞬間
9000〜9500rpm over(サイドポートチューン車):最後に「クンッ」と突き抜ける感覚──これはロータリーが与えてくれる至高の歓びだと個人的にもすごく痛感している
普段は無理をせず、時にしっかり回して呼吸させる
この積み重ねが、RX-8との時間をより深いものにしてくれるのだろう
オイルとメンテナンス
RX-8を永く楽しむにはメンテナンスが欠かせない
オイル、水、空気の3点は言うまでもなく、点火、冷却、センサー等々、どれも走りを支える生命線だ
俺は長年 RE雨宮のエンジンオイル「RE SupreG for NA」 を使っている
ギアオイルはPremium JapanのDELTAオイル
ブレーキ周りはすべてProject μ製で統一
俺は自分の使っている製品を誰かに押し付けたりすることはしない
オイルは宗教だと思っているからだ
オイル論争は不毛であり、他人の選択を評価するヒマがあったら、自分のRX-8を愛し、きちんと管理することに心を砕くべきだ
安心感は走りを守る投資
整備を惜しまず、永く愛してやる──それだけで走りの歓びは続いていく
公道という舞台
RX-8に乗れば、アクセルを踏み込み速さを楽しみたくなる
それを全面的に否定するつもりはない──高速域で公道を走ることもまたスポーツカー文化の一部だからだ
だが公道はサーキットではない。
歩行者、対向車、生活のリズムが存在する
本当の上手さとは、公道を信じられない速度で駆け抜けることではない
家を出て、また無傷で帰宅すること──その積み重ねこそが、誇りあるRX-8乗りの美学であり、あるべき姿だと思っている
サーキットは非日常の遊び場
サーキットは特別な場だ
でも、すべてのRX-8のドライバーがサーキットを目指すべき、とも思っていない
日常で積み重ねた知識や技術はサーキットで披露すべき、という話ではなく、ただ単純に「全開にして遊びたい人のための場所」なサーキットは楽しい、それだけだ
最終コーナーを立ち上がり、レッドゾーンまで針を振り切ってコントロールラインを通過する時
それは非日常でしか味わえない歓びであり、趣味としての贅沢だ
RX-8は、ドライバーを育て、楽しませてくれる稀有な存在だ
荷重を感じ、親指でアクセルを語り、オイルや整備で労わる
公道では無傷で帰宅し、サーキットでは遊びとして全開に歓ぶ
その両方をバランスよく持つことこそが、RX-8と永く生きるためのスタイルの一つだと信じている
これから先も、より多くのRX-8オーナー、ドライバーがこの楽しさを永く楽しめることを願う────





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