2021年02月27日
■VALINO VR00βサーキットドライテスト結果報告
VALINO VR08GP製品版がもう販売されているが、以前にウェット路面でのテストでそれ以降、Sタイヤでのアタックシーズンに入ってしまいテストができなくなってしまっていた。やっと落ち着いたこともあり、ドライでのテストを実施したので報告したい。
日時:2021年2月27日(土) 14:43〜15:03 ライセンス走行E2枠
気温:7.6度
気圧:1027.5〜1028
車種:マツダ RX-8 (サイドポートチューンNA)
タイヤサイズ:265/35R18 10J RAYS ZE40
エア圧:ターゲットを温間2.2とし、1.9スタート。
筑波のナンバー付きライセンス走行枠のため、ウォーマーなどは使用せず、そのままの状態でコースイン。
アウトラップの1コーナーでのテールスライドの大きさから、アウトラップ2周目の全開アタックはやめ、少し抑え気味に走行してみる。
想像よりも縦のグリップが強い。制動距離は結構短い。アウトラップ2周目では横はまだ甘い感じで、ややテールスライドをしながらコーナーをクリアしていくイメージ。1分3秒335。
そしてアウトラップ3周目(計測2周目)。ほぼ全開で走行。やや80Rで不安が残ったが、他はほぼ全開で走行し、1分2秒492。
当初の目標としていた2秒5が出た。やはりこのタイヤ、その程度のタイムは出せるか。
ピットに戻りエアを計測。4輪共に2.2。左フロントだけ冷間1.8としていたのもドンピシャ。
2秒4のラップはまだミスなどが残っていたため、そのまま再度コースインし、もう一度アタックを敢行。
2ヘアでテールスライドが出やすくなっているため、丁寧に走行。最終コーナーはクリップ頂点で意図的にスライドさせて向きを変えて全開。1分2秒249
よし!2秒2まで出た。
が、今日のコンディションで1秒台を出せる感じではなかったのでピットに戻り、エア計測。
4輪共に2.2。こちらもドンピシャ。やはり2.15〜2.2あたりのエア圧がグリップもよく使いやすい。
このタイヤ、剛性感もありテールスライドも非常にコントロールしやすい、とても素直。見た目からすると、すごくトンガったタイヤなのでは?と想像するがそんなことはまったくなく、自然な動きやインフォメーションも得られる、とても普通のラジアルタイヤという感想。A052をターゲットとして、まだその過渡期だという話だが、このまま開発が進んでいったらどうなるんだろう?と非常に期待できるタイヤだと感じる。
パターンから、外側のエリアにはタイヤカスがべっとりつくものだと予想していたがそんなことは全然なく、むしろタイヤカスがほとんどつかないタイヤ、というのも好印象。
ウェットグリップも悪くはないが、やはりパターンが独特なので、街乗り兼用として使って良いのか?という点にだけは疑問が残る。実際に街乗りで自分は使ったことがないのでわからないが、ウェット路面のサーキット走行ではそれなりにグリップダウンを感じながら走行していたので、やはりオススメはしづらい。
それ以外は非常に良く、驚きでしかない。
次は、(1)熱を今日入れて、冷えて次走行する時にタイムがどの程度落ち込むか (2)摩耗やライフがどの程度あるか あたりを使いながらレビューしていきたい。
2021年02月24日
■サーキット走行がそんな特殊なことなのか?
サーキット走行をしていることが、なにやら特別なコトのように捉えられるコトが時々あるので、そんなことないよ、という俺の個人的な考えを書いてみた。
サーキット走行をしたこと無い人にとって、サーキットのイメージ
●プロやレーサー以外走っていない(走れない)
●特別なライセンス(A級ライセンス)みたいなのを付与されてからじゃないと走ってはいけない
●全開で走りまくり、恐怖との闘い
●周りの人はゴツンゴツンぶつけながら抜いてくる
●街乗り用とは違う、サーキット走行用にチューニングして走るもの
とかとか
俺もかつてはそんな感覚だった。
山とか首都高とかストリート走ったりしてると、クルマに詳しい先輩()なんかが言う、荒唐無稽な妄想物語や盛りまくりの自慢話なども加わり、よりサーキット走行が特殊な人たちの世界なんだ、的に思いこんだりなんてのも良く聞く話。
俺が考えるサーキット走行って、市民プールで泳ぐこととかなり似てる。
@誰がいつ来ても泳げるフリー日がある
※プールによっては事前講習でライセンス発給が必要なことも
Aプロ級の腕前の人から水中ウォーキングの人まで色んなレベルが同じプールにいる
B好き放題泳げるわけではなく、ルールがある
・水泳帽を被らないと水に入ってはいけない
・水に入ってはいけない時間帯など、スケジュールが定められている
・レベルに応じたコース分けがある(自分で選択)
・監視員がコースを見ていて、危険行為がある時は注意、制止したり、事故発生時には救護も行う
C主催者がいるイベントが時々あり、それらは個別にルールやレギュレーションが定められ、個別に申込みが必要
D公式大会は参加資格を満たさないとエントリーすらできない
世の中でサーキット走行を楽しんでる人って、ほとんど@〜Cのプールで泳いでることくらいの話でしかない。
そう聞くと、なんかたいしたことない話のように感じません?
そんな程度の話でしかないんですよ、サーキットを走行する、ってだけの話なら。
もちろん、ガチでやってて、記録も出してる人たちが目立つのはどの世界も同じで、その人たちをリスペクトするのは競技愛好者なら普通の話。
なので、別にサーキット走行するのに必要以上に気負う必要もないし、必要以上にビビる必要はもちろんない。 初めてとか、始めてまだ間もないのでレベルがまだまだなんてのも、別にそれに応じた場所で泳げば(走れば)良いだけ。
また、行きたくないって思ってる人を無理やり連れて行く必要性もまったくない。
サーキット走行をしたことがない人を、したことがある人が下に見たりする行為なんてのはまさに滑稽でしかない。
唯一市民プールとサーキットが違うのは、自分の身体だけじゃなくて、クルマという道具を使うところ。
なので、この道具を巡っても俺の嫌いな言葉として「せっかくのスポーツカー、サーキットで走らせないなんてもったいない」とか。
人の価値観に口出すなって感覚だ。
サーキット走行なんて、プールで泳いだ?くらいのモノなんだから、別に行く行かないだって個人の好きにさせろと。
せっかくの夏、プールで泳がないなんてもったいない!泳いだら健康になるし、何より気持ちいいじゃん!泳がないなんて人生の半分損してるよ!とか言われても、興味ない人にはフーンで終わっちゃうし。
俺はもう16年くらいサーキット遊びをしているのは、やっぱり楽しいから。
仲間が増えるのも楽しいし、こういう楽しさを共有できる喜びもあるのでより多くの人に加わってほしいと思ってる。
サーキットを走ること自体はたいしたことないけど、それは経験者の感覚であって、やっぱり知らない世界に飛び込むコトのハードルってのはどんなコトにもある。
だから「場」を用意したり、より参加しやすい状況を作ったりして、その一助になれば、と。
それで少しでも来たいかな〜って思ってくれればありがたいし、来てもらえたらホントに嬉しい。
決してサーキット走行は、特殊でもないし、参加したいと思う人を阻む様な世界ではないです。
皆さんのカーライフに、サーキット走行をぜひ加えてもらえたら、イチ愛好家として嬉しいです。